職場の自由に書いていいコーナーに載せようと思ったけど、出来た後にマニアック過ぎる気がして、自発的にお蔵入りにした記事です。
何を隠そう、私はサブスクを利用せず、未だにウォークマンにCD音源を入れてます。よって、持ってるアルバムを繰り返し聴くことになるのですが、その中でもお気に入りのアルバムについて紹介します。
紹介するのは、中島みゆきか筋肉少女帯かのアルバムですが、製作者については、あえて書かないので、心の中で予想しながら読んでください。
3作目であり6枚目のシングルコレクションです。31枚目から37枚目のCDシングル曲を新しい順から並べたCDアルバムですが、規則的に並べたとは思えないほど流れが美しい。
人間の飽くなき探求心、挫折、不屈の意志を力強く描いた「地上の星」を1曲目とし、救われなくとも懸命に生きる人に寄り添い応援する「ファイト!」が最後に置かれていることはもちろんのこと、もはや代名詞ともいえるであろう不朽の名曲「糸」も6曲目に収録されているなど、初めから最後まで名曲揃いで隙が無い。
強いて惜しむべき点をあげるとすれば、74分と長いのと、「銀の龍の背に乗って」が38枚目のシングルなので「十二単~Singles4~」に持ち越しとなってしまったことくらいでしょうか。
活動再開後の初めのアルバムで、13枚目にあたります。「イワンのばか’07」、「モーレツア太郎’07」などの初期の代表曲の再録がある一方で、「トリフィドの日が来ても」、「ヘドバン発電所」などの衰えを感じさせない勢いのある新曲もあります。アルバムを通して聴くと、三柴理のただただ綺麗なピアノ曲「Period」で始まり、2曲目「仲直りのテーマ」で一気に良い雰囲気をぶち壊され、彼らの世界に引き込まれます。激しい曲と抜けた曲が織り交ざられ、13曲目「黎明」14曲目「モーレツア太郎」で再び綺麗なピアノと汚いロックの流れを再現されるのが面白い。最後には「新人バンドのテーマ」と、軽快で愉快な曲が置かれアルバムは終わります。収録曲の方向性が多彩でありながらも、緩急の流れはコントロールされていて、満足度の高いアルバムです。
20作目のオリジナルアルバム。良すぎるので、あまり書くことはありません。強いてあげれば5曲目「誕生」から6曲目「此処じゃない何処かへ」の流れが好き。言うまでもなく「誕生」は、生まれたことや生きることの喜びを最大限に表した名曲中の名曲ですが、一方で、だからこそ重すぎる面もあります。そこへ「此処じゃない何処かへ」がきて、前向きではあるが重くなりすぎないカラッとした雰囲気になる。大トロのあとのガリも大事ですよね。
5枚目のアルバム。1曲目の「風車男ルリヲ」は、タイトルの通り意味が分からず、アルバムに引き込まれる。相変わらず理解しがたい曲ばかりだと思えば、4曲目「サボテンとバントライン」で急にさわやかな雰囲気になる。そして再びわけの分からない曲が続くと思えば、8曲目の神秘的で童話風な「少女の王国」でいいアルバムを聴いている気にさせてくる。9曲目の「イワンのばか」で尖りを再び思い起こさせ、最後のインストルメンタル曲「少女王国の崩壊」で、一体全体自分が何を聴いていたのかが分からなくなる。
7作目のオリジナルアルバム。タイトルが示すよう、暗い曲しか収録されていません。「うまみ・ます」、「エレーン」、「異国」あたりはまさにイメージ通りの暗い曲ですが、明るい歌謡曲調で人間社会への皮肉が綴られた「キツネ狩りの歌」などもあり、聴き心地は案外暗さ一辺倒でない不思議なアルバムとなっています。
特に好きなのは4曲目「蕎麦屋」。友人から誘われて蕎麦屋でうどんを食べるだけの歌なのですが、ふとしたきっかけで覚えた社会からの疎外感と不器用ながらも気をつかってくれる友人の優しさが、ギターの伴奏と語るような歌唱で繊細に描かれています。
適度に気が沈んでいるときに聴くとまだまだ自分は頑張れるなと勇気づけられるアルバムですが、一方、気が沈み切っている時には絶対に聞いちゃいけませんね。たぶん、そのまま沈みます。
10枚目のアルバム。どの曲も曲ごとに独自の世界があり、聴いていて飽きない曲ばかりですが、歌詞をしっかりと聴くと何も理解できない魅力的なアルバムです。
特出すべきは10曲目の「鉄道少年の憩」。入りの語りから、ふざけた曲だいうのがひしひしと伝わえりますが、その反面ギターとドラムなどの伴奏がやたらカッコいい。一体なぜ、その伴奏とメロディーの上に、支離滅裂でしょうもない歌詞を載せることができるのであろうか。初めて聴くと台無しにしているだけのようにしか思えないが、しかし、完成された伴奏があるおかげで、ダサい歌詞に意味があるように錯覚させ、思春期の根拠のない万能感が呼び戻されます。
6曲目「星座の名前は言えるかい」も名曲。曲調や歌詞の運び方など何もかも違いますが、先ほど紹介した「蕎麦屋」と同様に、疎外され孤独を感じる状態から一歩踏み出すわずかな元気をくれる曲となっています。